「北海道文化賞受賞記念 美術評論家・酒井忠康のあゆみ」・「阿部典英 挿絵原画展~物語る色と線~」同時オープン
小樽ゆかりの二人の表現者に光を当てる二つの展覧会を当館3階一原有徳記念ホールにて同時開催します。
一つは、「美術評論家・酒井忠康のあゆみ」。余市町に生まれた酒井忠康は、神奈川県立近代美術館、世田谷美術館館長を長く務め、展覧会の企画や執筆活動を通して日本の近代・現代美術を牽引してきました。その功績により昨年、2025年度北海道文化賞を受賞しています。小樽との関係も深く、一原有徳とは同郷の縁や家族のつながりもあってその晩年まで交流を重ねています。また当館に対しても講演会の開催や一原関連の書簡の寄贈などさまざまな形で寄与されています。展覧会では、酒井の足跡を著作や写真、新聞記事などによって紹介します。
もう一つの「阿部典英 挿絵原画展~物語る色と線~」では、小樽在住で北海道を代表する現代美術家・阿部典英の、これまであまり紹介されてこなかった挿絵・表紙原画を取り上げます。彫刻や立体作品で知られる阿部ですが、新聞連載小説や雑誌のために描いた原画には、詩情とユーモアがあふれ、物語世界を軽やかに広げる魅力があります。立体作品とは異なる線と色の表現を通して、阿部芸術の知られざる一面に触れていただける内容です。
美術評論家と現代美術家と立場は異なりますが、小樽ゆかりの二人の表現者が紡いだ豊かな世界を、ぜひ会場でご体感ください。(6月14日まで)
苫名 真
